「作家との出会い」イベントを終えて

 

一番うれしかったのは、あまり本を読むのが好きでない子どもたちが『ヤーク』を一気に読み終えたと何人もの親たちから聞いたことです。

子どもたちが「この本のいいところは子どもの悪いところについてたくさん書いているところ」というのを聞いたときは嬉しい驚きでした。

もちろん彼らはこの種のブラックユーモアを理解してくれていました。

さらに、動物愛護とか、他者を尊重するためにどうすれば他人の立場に立つことができるかといった共感の問題とか、この本の背後にある隠された問題意識について子どもたちがよく理解していた点に関してはなかなか鋭いなと感じました。

結果的に、私はヤークに会いたいと願っているたくさんのこどもたちに出会うことができました。食べられる危険があるにもかかわらずです。

モンスターと仲良くすることや、怖い夢とおりあいをつけることが、こどもたちにとっては切なる願いであるように感じました。

そのことがこの本の本当の主題かもしれません。(ベルトラン・サンティーニ)

 
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